忘れてはいけない投資信託における3つのコスト

コストとリスク&リターンの関係

リスクとリターンは、おおむね関連性があります。 つまりハイリスクならハイリターンであり、ローリスクならローリターンというものです。

では、コストとリスク&リターンの関係はどうでしょうか。

結論から言うと、コストは絶対値としてリターンを下げる存在であり、リスクとは無関係です。 つまりコストは、リスク&リターンがハイorローに関わらず一定のままです。

実質リターンを計算式にすると「実質リターン=リターン―コスト」です。 コストが高ければ、プラスのリターンはその分減殺されるという状況になります。(マイナスのリターンなら、より一層損失は大きくなる)

成績が同じなら、コストが高いファンドを選ぶよりも、コストが低いファンドを選べばその分、実質リターンは増加します。

リスクやリターンは将来的にどうなるかわからない期待の振れ幅からなっていますが、コストは確立しており投資家の意思で下げる(コストの低いファンドを選択する)事が可能です。 つまり「コストを制する=実質リターンをマシな状態に近づける」です。 ぜひコストを制してください。

投資信託における3つのコスト

投資信託には、段階的に3つのコストが発生します。

購入・保有・売却です。

まず買う時に、購入(募集・販売・申し込み)手数料が発生します(全く同じファンドであっても販売会社によって手数料が違うことがあります)。 手数料には幅があり、0~3%程度です。

0%つまり、無手数料(ノーロードとも言う)もありますが、その分信託報酬(後述)が高く設定されているものもあります。 もちろん、無料の方から選び、後述する信託報酬が低い方から選ぶことが重要です。

一般的にインターネット証券の方が安い傾向にあります(インターネットでも、高いものがあるので、チェックは必要です)。 また、インデックス運用よりもアクティブ運用をしているファンドのほうが、高い傾向にあります。

次に、ファンドを保有している期間にもコストが発生します。 こちらは信託報酬と呼ばれるものです。

運用成績に関係なく日々徴収されます。 表示は年換算の%で示されます。

通常、証券会社から「○○円徴収しました」 と、通知が来ないので気がつきにくいですが、ほんのわずかの信託報酬でも長く保有すればするほど差し引かれてしまいます。

0.1%台程度の中から選ぶようにすると良いでしょう。 0.3%を超える信託報酬の物は無視するだけで構いません。

最後が、売却する時に発生するコストです。 信託財産留保額と呼ばれます。

これは、そのファンドを持ち続けている投資家との不公平を解消するためのコストです。

どういうことかと言うと「解約代金を捻出するために必要な有価証券の売買コストを他の投資家に負担させることは、不利益を被らせるので不公平だ」という見方です。 いわばキャンセル料ですね。 設定されていないファンドもあります。

当然ながら、信託財産留保額がゼロのものから選びましょう。 コストは、運用成果にプラスに寄与しません。 マイナスに作用するだけです。

board 3704099 960 720 - 忘れてはいけない投資信託における3つのコスト

コストが高いのは悪いこと?

ここまで「コストが高いことは不確定な投資の中でも確定されている事なので、コストは悪いものですよ」というニュアンスで説明をしてきました。  そして、アクティブタイプはコストが高い傾向にありました。

このアクティブタイプについてもう少し見てみましょう。

 

アクティブタイプは全体的にコストが高い傾向にあり、目標ベンチマークより良い成績を残せない(つまり平均以下)ものが全体のおよそ7割程度といわれています。   しかし、逆に言えば残りのおよそ3割は、目標を上回る好成績を残しています。

たとえコストが高くても、それを上回る成績を出せれば問題はありません。

しかし残念ながら、事前に未来のことはわかりません。 すなわち「事前に平均を上回る運用成績を残すファンドを分析などで発見することはできない」ということです。

別の言い方をしますと「昨年運用成績が良かったファンド」「格付けで☆が多いファンド」「ランキング上位のファンド」などは一切あてにならない、ということです(もしあてになるものがあるならとてもいいのですが、ありません)。  つまり、コストとは単純に意味がない、というものです。

また「コストが低いアクティブファンド=必ず良いアクティブファンド」ではありません。 コストが低くても、成績が悪いアクティブファンドは存在します。

結論を言うと「コストは絶対値としてマイナスなので、同じ投資対象のファンドならばコストが低いファンドのほうが良い」ということです。

おすすめの記事